大切にしていること

~7歳までの子どもにたいせつなこと~

リズムある生活

  • 健全な身体を作る
  • 意志が育つ

幼児期の子どもは、毎日同じことが繰り返されることによって安心して過ごすことができます。子どもに落ち着きと安心感をもたらすことで、よい習慣が身につき、意志が育ちます。

模倣を通して学ぶ

子どもは、周囲で起きているすべてのことを模倣して自分の中に取り込んでいきます。ですから、この時期は子どもが毎日どのような環境の中にいるかがとても大切です。よい習慣や道徳心も、幼児期は言葉によって理解させ教え込むのではなく、周囲の大人の心のあり方や振る舞いを通して学んでいます。

感覚を育てる

室内では、手作りの人形、そして貝殻・石・木・木の実・布など自然素材の遊び道具が使われています。子どもは、それらを使い想像力をめぐらせて遊びます。園庭では、自然(光・土・水・空気・植物)を身体全体で感じます。
自然を通して、子どもの感覚が育ち、何が真であるか見極める力に繋がります。

潮見幼稚園が目指すこと

人間の一生において、幼児期の教育が、いかに大切であるかということは、古くから、「三つ子の魂百まで」と言われてきたように、小さい時の教育ほど重要であり、特に、幼児期の経験は、その人の将来における人格形成にとって、人生を左右するほど、深い関わりがあることを諭した諺だと思います。

教育は、「教」と「育」の二つの面から成り立っています。

「教」は、当然、真理を学び、最低限の学問を身につけ、社会に適応する学力をつけ、よりよく生きることを学びます。人間としての生き方(心の在り方)、また、あるべき姿を自分に照らし合わせ、よりよき社会人としての生活の基礎を学びます。

「育」は、育てる、はぐくむ、育つ、と言います。「心を教える」ことはできないのです。人の後ろ姿を見たり、自ら考えて獲得したりして、自然と備わるものです。

まさに、幼稚園の教育は、人と関わる力の基礎を育むこと、すなわち、「心を育てる教育」の第一歩なのです。

教育は、目先にとらわれることなく、長い目で将来を見通し、その子の可能性を信じることが大切です。

潮見幼稚園では、人間の土台であるところの「心を育てる教育」に重きを置いた教育をしています。家を建てる時、その土台となる、基礎・基本がしっかりしていないと、いくら上に立派な建物を建てても、ちょっとした地震でもろくも崩れてしまいます。

まさに、教育も、人間としての基礎・基本である心が育っていないと、いくら知的に優れていたとしても、人の信用を得ることができません。

人格を形成する大切な幼稚園時代に、何が必要かを常に考え、その子にとって、何が一番大切なことかを、教師は、園児一人ひとりと向き合い、その子に応じた教育を行うことが必要になります。

そのためには、本物の幼稚園教育とは何かを追求し、遊びや体験を通して、友だちを大切にする心を育て、自ら考え、判断し、行動できる「生きる力」の基礎を作っていかなければなりません。

このような考えから、本園の特色として「シュタイナー教育」を取り入れています。環境から大きな影響を受ける幼児期は、子どもたちの周囲を、善良で、喜びに満ちた雰囲気で包んであげることが何より大切です。

感覚を通して入ってくる印象と想像力が、脳を育てていきます。安らかな印象を与える環境作りと、「自分はできるという自信」「どうしてもやりたいというやる気」そのような力を引き出し、お子様の賜物を磨き育てる教師の学びと実践が大切であることを真剣に考えています。

大人になった時、幼児期に体験した「楽しさ」「ぬくもり」「ほめられた」ことなどは、意識の中では薄れかけても、生きる力として、体の奥底に残っており、事あるごとに背中を押し続け、勇気を与えてくれます。

「生きることの喜びを授ける」―― このことが、幼稚園の最大の役割であると思います。